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131.職場復帰支援プログラムを策定しましょう

直近4回の記事で、メンタル不調からの復職にあたってのポイントを解説しました。そして最後の締めくくりとして、個々人の状況に応じた対応が必要と記載しましたが、補足すると、例えば復職の可否判断を労働者によって厳しくしたり緩めたりするということではありません。一定の基準に基づいて、個々人の症状やメンタル不調に陥った原因などを踏まえ、一人一人に寄り添った対応をしましょうという意味です。

ここでの一定の基準というのが、「職場復帰支援プログラム」のことです。

職場復帰支援プログラムは第1ステップから第5ステップで構成されます。

第1ステップは「休業開始及び休業中のケア」です。労働者から病気休業の診断書が提出されると、その内容に応じて休職を命じ、人事や産業保健スタッフが様子伺いをする段階です。休業した時点から復帰に向けたプログラムが開始されるのが特徴です。

第2ステップは「主治医による職場復帰可能の判断」です。労働者からの意思表示を受け、職場復帰が可能という診断書を受領します。

第3ステップは「職場復帰の可否判断及び職場復帰プランの作成」です。労働者の意思確認と産業医による評価、場合によっては主治医からの診療情報などを収集し、職場復帰の可否を判断する段階です。職場復帰可能と判断すれば具体的な復職日、復職部署、業務内容等の職場復帰プランを作成します。

第4ステップの「最終的な職場復帰の決定」では、作成した職場復帰プランを労働者に示し、最終確認を行います。復職前にリハビリ出社を認めたり就業時間制限を行うなどイレギュラーな対応を行う場合には、その内容を書面に記載した「確認書」を取り交わすのが良いでしょう。

職場復帰した後、第5ステップで「職場復帰後のフォローアップ」として、再発防止に向けて回復状況や勤務状況を評価し、必要に応じて職場復帰プランを見直すなど行い完全復帰を目指します。

以上の職場復帰支援プログラムに基づき、予期せぬ事象も想定しながら個々人の置かれた状況に寄り添って復職に向けた対応を行うというのが一連の流れです。ぜひ、事前にプログラムを策定しておきましょう。

下に厚生労働省による「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」を参考にした職場復帰支援プログラムのフロー例を示します。

 

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