ある調査で「職場での無駄な業務」についてアンケートを実施したところ、約95%の人が「無駄な業務がある」と回答したそうです。
無駄な業務として一番回答が多かったのが、「朝礼への参加」だそうです。以下、順に「意味のない会議」、「必要性の低い資料作成」と続きます。
朝礼にしろ会議にしろ、また朝礼や会議で使用する資料の作成など、昭和の時代においてはホワイトカラーの重要な業務の一つで、誰も無駄な業務という意識は持っていませんでした。ところが時代が平成から令和に移り変わるにつれて、無駄な業務として厄介者扱いされる背景には何が影響しているのでしょうか。
一つは情報共有の方法の変化があります。
メールやチャットなどの情報共有のツールが確立されている現在では、朝礼や会議で対面で伝達しなければならな事項は多くありません。それでも長年の習慣から脱却できずに、定例的に朝礼や会議を開催し時間を費やしていると、大きなビジネスチャンスを逃すことにもなりかねません。
二つ目には働き方の変化が挙げられます。
裁量労働制やフレックスタイム制の浸透により、働く時間が各労働者の裁量にゆだねられているにもかかわらず、上司の命令で決まった時間に朝礼や会議の予定が入り、かつ、内容がメールで済む内容であったりすると、無駄な朝礼や会議とみられてしまいます。
三つ目には労働者の働く目的意識の変化があります。
朝礼で思い浮かぶのは、体育会系の企業の営業部において、朝、社是、社訓を皆で唱和し、前日の営業成績を発表して成績優秀者には拍手が起きる風景です。そして営業部員たちはその日の営業先に散らばっていきます。このような朝礼のやり取りが、同じフロアの他の会社にまで聞こえることがあります。ところが、このような企業に対して全面的に忠誠を誓うスタイルは、最近では好まれない傾向にあります。
時代の変化とともに仕事の仕方、内容も変化します。管理職は朝礼や会議については、通常は情報共有ツールを利用し、配慮が必要な社員に対してはこまめに進捗をオンラインで個別に確認するなどのマネジメントが必要です。ただし、朝礼や会議がメールでの報告だけで済む前提には、資料が要領良くまとまっている必要があります。
朝礼、会議やそのための資料それ自体が無駄なのではなく、時代の変化に対応していないことが問題なのです。