人事労務の「作法」

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121.四天王は企業における守護神です

少々プライベートな話になりますが、筆者は仏像の鑑賞が趣味です。先日も奈良の諸寺の仏像を拝観してきました。仏像の芸術性に関しては別のブログで展開するとして、ここでは人事労務的な視点での仏像の見方を解説します。

今回の旅の目的の一つは、奈良東大寺戒壇堂の四天王像に対面することでした。四天王とは帝釈天に仕え、東西南北の四方を守る仏法の守護神です。具体的には東方を守る持国天、南方の増長天、西方の広目天、北方の多聞天で構成されます。現在でも特定の分野で秀でた才能を発揮する人たちを称して、〇〇四天王といった呼び方をすることもありますね。

四天王像は、甲冑を身にまとい、忿怒相で悪の象徴である邪鬼を踏みつけているのが特徴です。一方、帝釈天は温和な表情の像が多く対照的です。

このような関係を企業の人事に当てはめて考えると、帝釈天が社長で、四天王は営業、開発、管理などの各担当役員です。或いは帝釈天が営業本部長ならば、四天王は各営業所長という立場です。

ポイントは二つです。

一つは社長や営業本部長などのトップは、感情を表に現さずにどっしりと構えていることが重要です。一方、トップを支える四天王は善悪を見極め、悪に対しては怒りの表情を見せることで所属するメンバーを守護し激励します。

トップが感情をあらわにすると、四天王はトップの機嫌を伺うようになり、顧客やメンバーに寄り添ったマネジメントができなくなります。四天王は常に自身の外に向けてアンテナを張っておく必要があります。

二つ目は、四天王は共通の目的達成のためそれぞれに役割があり、その役割を果たすことに自覚と責任を持っているということです。開発担当役員が、我々が良い商品を開発しても売り上げが伸びないのは営業戦略に問題があるとか、ある営業所長が他の営業所の売り上げ不振を批判するといった責任のなすりつけ合いは何の意味もありません。

会議の場でこのような議論が展開されているとすれば、帝釈天である社長や営業本部長が冷静にその場を仕切り、特定の担当役員や支店長に問題があるのであれば、改善を指示するだけの話です。

このように現在では、四天王は企業における守護神なのです。

仏教の教えの根本は、悪を排除し正しい教えを広めることで、国を守り、人々を幸せに導くことにありますので、現在の企業経営に通じる部分は多くあるでしょう。

 

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