本日6月1日より、2025年春卒業の学生に対する採用選考が解禁されました。
ただし、既に内定率は7割を超えていると言われ、そればかりか、2026年卒の学生をターゲットとしたイベントを開催する動きもあり、政府の方針は形骸化していると言わざるを得ません。
そのような中で、引き続き就職活動を行う2025年卒の学生の方は、暑い季節にリクルートスーツを着ての活動は大変でしょう。是非とも内定を勝ち取れるよう祈っています。
あるニュースで、採用不合格の通知(いわゆる「お祈りメール」)をサイトに登録すれば、他の企業からスカウトが届くサービスがあると聞きました。スカウトする企業からすれば、他社での選考過程がわかるので、選考段階をスキップできる場合があります。最終選考で不合格となった学生であれば、かなり優秀であると判断できるでしょう。特に中小企業にとっては採用に掛けるコストを削減できるメリットがあります。
学生側から見ても、お祈りメールを受け取った後に、別の企業の選考を一から受けなくても良くなります。選考が厳しい事で知られる有名企業であれば、お祈りメールでさえ他社には強力な武器となります。
ただし、過信は禁物です。不合格となった理由を冷静に分析する必要があります。たまたま面接でのパフォーマンスが悪かったと考えるかも知れませんが、人事の人間はその日のパフォーマンスに関わらず、その先の本質を見抜いています。
筆者が採用面接を行っている際に感じることは、企業研究、職種研究が圧倒的に足りていないということです。例えば事務職志望の学生が、「自分は前に出るタイプではないので、縁の下の力持ちとして周りの人をサポートする役目の事務職を志望します。」と説明する場面が多々あります。
事務職はサポート業務ではありません。経営に近い立場で組織運営を行うことが主な業務です。もちろん新人には定型的な業務が割り当てられますが、その業務の先は組織の運営に繋がっています。
これから採用内定を目指す学生の方には、なぜその職種を志望するのか、なぜこの会社でなければならないのかを、就職サイトに出ている言葉ではなく、自分自身の考えで説明できるように研究することをお勧めします。